【水上葉と水中葉】

水草を選ぼうと通販サイトなどを眺めていると、『グリーンロタラ(水上葉)』のように、水草の名前の後ろなどに(水上葉)ってかかれているものをチラホラ見かけると思います。『水上葉』というのは簡単に言うと、普通の園芸店で売られているのと同じ「鉢植え」の状態のようなものです。

実はアクアリウム用に販売されている水草は、ほとんどの種類が水上(陸上)で生活する『水上葉』と、水中で生活するときの『水中葉』と、生活する場所に適応した2つの顔を持っています。


なぜ、『水上葉』が売られているのか?

普通に熱帯魚を飼って、水草で彩りを加えるだけなら水草も水中で育成しますよね。
だったら、水上葉って売っても意味ないんじゃないの? と考えると思います。

実は『水上葉』のほうが外部の環境に対して耐久力が強いという特徴があるんです。
なので、販売店からすれば運搬・陳列などの時に水草が弱りにくい『水上葉』を仕入れた方が効率的ですし、水草を買う側からしても水上葉で送られてきた方がダメージが少なくてすむので色々と利点が高いという理由から『水上葉』が販売されているわけです。


水上葉と水中葉では姿が違ってきます。

『水上葉』を購入する時に気を付けておかないといけないポイントが
『水上葉と水中葉では全く姿が違う種類がある』

ということです。「違う種類がある」というよりも、大小の差はありますが、ほとんどの種類が違った姿になると思って間違いありません。

まず、水中では『浮力』が働くので水草が自分自身で茎を支えなくても浮力によって上に向かって伸びていくため、一般的に『茎が細く』なります。
また、周りの水からも養分を吸収することができるように『葉が薄く広く』なってきます。

この他にも、水中は陸上と比べて光が届きにくいので葉の色が薄くなったり、水上では緑色の葉だったものが水中では赤色に変化したり、水上では花を咲かせるけれど水中だと咲かせることができない・・・ などといった違いが出る水草もあります。
水上葉を選ぶときは、水中葉になったときの姿をイメージして選ぶように注意しましょう。

<一例> 【ハイグロフィラ・ポリスペルマ】 の場合 (画像は【Charm楽天市場店】さんより)

●水上葉● ●水中葉●

『水上葉から水中葉への変化』を楽しむことができるのも水上葉の魅力です。
また逆に、水中葉の一部を水面から出して楽しむ『テラリウム』というジャンルもあり、色々な楽しみ方があるので挑戦してみるのも良いかもしれません。
トリミングしてあまったものを小鉢に植えたりしても楽しいですよ。


水上葉から水中葉に移行するには・・・

『水上葉』を買って『水中葉』に移行する方法は2種類あります。

ひとつは、『買ってきた水上葉をそのまま水中に植える』方法です。
この場合は、水上葉は次第に枯れたり溶けたりして無くなってしまうと思います。
でも、これは正常な流れです。いきなり水中に入れられた水草は、水中の環境に合わせるために不要な葉や茎を取り除いて、そのあとに水中で育つことのできるように順応した『水中葉』が芽を出すようになっています。
あとは、普通通りに世話をしてあげればOKです。枯れたり溶けたりした水草はしっかり取り除いてあげないと水の汚れにつながるので適時取り除くようにしましょう。

もう一つは、水上葉の葉っぱをあらかじめカットしてから水中へ植える方法です。
この方法だと枯れたり溶けたりする葉が少なくてすみ、水の汚れも最小限に抑えることができます。カットする量や基準などは特にないですが、丁寧にカットすればその分だけ後々の枯葉の処分が少なくて済みます。

どちらの方法が水草の成長(水中葉化)が早いとも言いにくいですが、実感だとそのまま植えた方が早く水中葉化するような印象です。(同じ葉で比較したわけではないのであまり参考にならないかもしれませんが・・・)
最初に労力をかけて後々楽をするか、最初はダイナミックにやって後でキレイにするのか・・・
好みの方法を選択するのでOKだと思います。

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