【熱帯魚を繁殖させてみよう】


一言で『熱帯魚』といっても、その種類はとてもたくさんあります。
もちろん繁殖の方法も色々あるわけで、ほうっておいても勝手に繁殖を繰り返して、いつの間にか増えているような種類から、一般的な飼育では繁殖がほぼ不可能と言われているものまで様々です。

ある程度熱帯魚の飼育に慣れてくれば、次は『この魚を繁殖させてみたい!!』と思う人も少なくないと思います。ここでは、そんな人のために【熱帯魚の繁殖の基本】についてお話ししてみたいと思います。


【熱帯魚の繁殖の種類】

ふ化させてから体外に排出 ~卵胎生タイプ~

代表的な種類
グッピー・プラティ・モーリー など


体内で卵を孵化させてから体外へ産み出す方法を【卵胎生】といいます。
水槽の中に産まれた時から稚魚として泳ぎ回ることができるので、他の種類と比べて生き残る可能性が高く、水草や流木などがあればそれらを隠れ家にして成長し、いつの間にか増えていることも珍しくありません。
とはいえ、稚魚は他の魚から見れば”活きエサ”にしか見えません。確実に増やしたいのなら、稚魚を見つけたら他の水槽に隔離して食べられないようにしましょう。


水草や流木に産卵 ~基礎産卵魚~

代表的な種類
ディスカス・エンゼルフィッシュ など


卵を水草や流木・石などに産み付けて繁殖方法をとる魚を【基礎産卵魚】といいます。
卵が孵化して稚魚が孵ると、親魚が子育てをするのでとても微笑ましい光景を見ることができます。しかし、この種の魚は繁殖期を迎えると、卵を守ろうとするために縄張り意識が強くなり、ほかの魚を追い回したりするので注意が必要です。 
また、ペアリングが難しく、気に入ったペア同士でないと繁殖をしてくれないので、難易度が高めです。


口の中で子育て ~マウスブルーダー~

代表的な種類
チョコレートグラミー・アフリカンシクリッド・アロワナ など


卵が孵化するまで、親魚の口内で飼育を行い、卵から孵ってからも外敵などから身を守るために親魚の口内に隠れたりしながら育っていく種類を【マウスブルーディング(口内保育)】といいます。
シクリッド系の熱帯魚の一部がこのような繁殖方法をとり、水槽内に出現するのが稚魚になってからというのと、稚魚になってからも危険を感じると親魚が稚魚を口の中に入れて守るため、生き残る確率がとても高く、繁殖がしやすい種類といえます。


泡の中に産卵 ~泡巣型タイプ~

代表的な種類
ゴールデンハニードワーフグラミー・ベタ など


オスが泡巣(あわす・ほうそう)と呼ばれる、気泡のような泡を作り、その中にメスが産卵を行う繁殖方法です。
水面に細かいブクブクが出来るので、初めて見た人は「水槽の環境になにかトラブルが起きたのでは!?」と感じてしまうかもしれません。
この『泡巣』が出来たときに熱帯魚を観察してみると『婚姻色』と呼ばれる発色が見られる魚がいるはずです。『婚姻色』は繁殖準備ができた魚が見せる体色の変化で、魚の種類によって違いますが、通常時とは明らかに違った色が出てくるので毎日観察していればわかると思います。


卵をばらまく ~ばらまき型タイプ~

代表的な種類
ボララス・スマトラ などコイ科の仲間


オスがメスの体に寄り添ったあと、メスが卵をばらまくように産卵するタイプです。
一度に産む卵の数は少なめ(数十個程度)ですが、孵化するまでが2~3日間と短いので孵化させるのは意外と簡単です。しかし、その名の通りあちこちに卵をばらまくので、底砂や水草などのような卵が隠れるような場所がないと、他の魚や親魚でさえすぐに見つけて食べてしまうので注意してください。ネットなどで卵をすくって隔離すれば孵化の確率はかなり高くなると思います。


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【熱帯魚繁殖のための準備】

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